緑内障は先天性緑内障、原発性緑内障(原因不明)、他の病気が原因でおこる続発性緑内障に分けられます。
先天性緑内障は先天的に隅角に異常を有するために起こる緑内障です。
原発性緑内障は眼球に原因となる他の疾患のない緑内障で、
犬種と関係しており、アメリカン・コッカー・スパニエル、シベリアン・ハスキー、バセット・ハウンド、スプリンガー・スパニエル、柴犬などの犬種で多くみられます。
続発性緑内障は他の眼疾患に続発して起こる緑内障です。ブドウ膜炎、水晶体脱臼、腫瘍等が続発性緑内障の原因となりやすく、これらの病気により房水の流出路が障害されるために眼圧が上昇し緑内障がおこります。
緑内障の他の分類として隅角所見(図2)による分類があります。
閉塞隅角緑内障(図3)は、隅角が狭く虹彩根部で隅角を閉塞し房水排出が障害されて起こる緑内障です。
犬ではこの型の緑内障が多いために、眼圧の上昇は急激で早期に治療が必要となります。
開放隅角緑内障は、隅角は広いがその機能が悪く、房水排出が傷害されて起こる緑内障です。
開放隅角緑内障はその初期には眼圧の上昇が軽度ですが、徐々に進行し最終的に閉塞隅角緑内障に進行します。